特集 私の教育基本法 阿倍野高校 校長への手紙
冠省 先般インターネットを検索してい て貴校の南口先生の校内における人権会議(?)での他の先生方とのやりとりを拝見し、余りに浮世離れした言葉のやりとりに驚きを禁じ得ませんでした。
阿倍野高校といえば、私は府内でも有数の進学校だと認識しているのですが、このような先生方が主流を占めている学校が、今でも名門進学校なのか疑問を持 たざるを得ませんでした。
かねてから学校の質的荒廃が進んでいるとは聞いてはおりましたが、貴校の先生達が物事の分別の定まらない少年・少女たちにあのよ うな論法で教育しているのでは、荒廃するのは当然です。
わたしたちの教育に対する基本的な認識は、将来、国を担う子供たちに知識とともに健全なものの考え方を教えることだと考えていましたが、貴校の現実を 知ったいま、子供たちを貴校の先生たちに預けるわけにはいかないと感じました。
教育は国家戦略の中でも何にも増して重要な政策であり、国の将来は偏に教育の在り方にかかっていると言っても過言ではありません。一体全体、貴校の現状 を大阪府の教育関係者、或いは行政府の連中は知っているのでしょうか。今回、貴校を通じて教育の実態をかいま見ることができたわけですが、これは絶対に放 置するわけにはまいりません。教師を統括する立場の校長の見識を是非とも聞かせていただきたいものです。
戦後このかた日本人は己の責任を他に転嫁し、自分たちが行うべき役割を放置し、それを他から指摘されると、何もそうしているのは我々だけではない、国会 議員だって、あるいは文部科学省だってなにもやっていないではないかと、他もやっていないから自分だけ責められるのはおかしいとの論理がまかりとおってき ました。これほど無責任なことはありません。
わたくしもサラリーマンと会社経営を長年経験してきましたし、会社経営のほうは今でもやっております。指導者(管理者)たる者の要諦は、いつ、いかなる 時でも問題があると認識すれば毅然とした態度で対応することではありませんか。教師としての資格なき者は生徒のため、否、国家のためにも学校から放逐され るべきです。
教師としての大きな資格要件は、学力優秀、卓越した指導力だけではありません。一番大切な要件は、その人の根底に「愛」をもっているかどうかだと私は信 じております。今回の南口先生と他の先生たちとの論争を見ていて感じたことは、他の先生たちに「愛情」のひとかけらも感じなかったことに驚くと同時に残念 でなりません。
このような先生たちは日頃、口では人権、人権と唱えながら、具体的に人権を侵害された人たち、例えば北朝鮮に拉致された人々から救いを求められるような ことがあると、口をつぐみ、知らん振りをするのは、いったいどういうことなのでしょうか。
わたくしはこのようなタイプの人たちに何処かで会ったような気がして、ふと気がついたのは左翼系と言われる人たちでした。口を開けば耳にやさしく、そし て誰もが反対できないような言葉を吐きながら、いざ、本当に不当な扱いを受けた人たちに遭遇すると、彼等を利用はするが、本当に愛情をもって対応し救済し ている姿や例を見たことがありません。
わたくしは右でも左でもなく全くの市井人です。今回の貴校内の様子を見てイメージとして浮かび上ったのが、社民党の党首土井たか子その人でした。 校長先生!どうかあなただけは阿倍野高校の土井たか子といわれることのないよう切に願って止みません。早々
池田博義