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日本精神に還れ


平成16年1年1日
萩原照生

 格言『道に迷ったら、出発点に帰れ』というのがある。

今の日本は、戦後60年の間に諸々の病原に犯され、主権国家としての道を踏み外し右往左往している。

渡部昇一教授の梅毒論(正論平成14年 8月号)に言う。曰く「日本を毒する梅毒の病原菌に相当するものは何か。それは東京裁判しかあり得ない。日本が侵略国家であると烙印を押し、戦争犯罪人を仕立て上げた。これが梅毒の根である。」と。

また、勝者が敗者を裁く東京裁判はマッカーサーの命令で行われたが、そのマッカーサーが判決の根本的理論を後で否定する証言を行っていることから判決は無効であるとも。

又、占領政策で仕掛けられた罠のたねあかしとして、現行憲法が、ユダヤ人ケーディスを中心とするGHQのニューリーダーによって僅か二週間という短い期間に作られ、ワイマール憲法の丸写しであること。そこには、日本の背骨を抜く目的が潜んでいたことも指摘されている。

教育基本法は、教育勅語(昭和26年GHQの命令により強制的に廃止された)の存在を前提として作られたものであるが、教育勅語にある徳目が意識的に外されており、肝心の道徳部分を除外したかたちで作られたものであること(評論家 花岡信昭論)。

或いは、南京大虐殺の虚構(世界で初めてこれを報じた英字 紙記者ティンバリーは、国民党の宣伝工作員だった。)従軍慰安婦の事実無根。最近訴訟問題になった南京百人斬り競争は、従軍記者のフィクションだったこと等々である。

アメリカは、前記の通り反論を許さぬ東京裁判で日本の過去の努力を侵略だと断定し、自虐史観で洗脳して最も大切な愛国心を抹殺して個人主義を押しつけたが、アメリカ自体でも戦勝後、進歩的自由主義教育思想が広がり、乳幼児にも意思があるから大人が躾けてその考えを曲げるのは人権の侵害であるとして子供の放任教育を奨励した。

その結果、今の日本のように男女共学のもとでの性道徳紊乱、青少年犯罪の激増が見られた。教師は、子供の競争を避け低能力者に合わせ た平等教育を行った。その結果は、子供の学力低下、麻薬の乱用等弊害が出たので、これは大変と1981年、レーガン大統領が教育ルネッサンスを唱え、教育の抜本改革を断行し道徳教育の振興、学校規律を厳重にし信賞必罰を励行、教育省長官が「道徳読本」を出版し、家庭の父母、学校の教師の道徳教育を指導した。この方針は、歴代大統領が引き継ぎ、改革に成功したとのことである。

日本の教育者や為政者は、こうしたアメリカの失敗例をどう見てきたのか「ゆとり教育」を制定した責任を問うべきである。先日、ある記事に「文部科学省が日本を滅ぼす」とあった。又、あるTV放送では、現在の官僚機構は社会主義形態の縦割行政であり、このまま続ければ之亦日本を滅ぼすと。或いは又、いつの間にか成立させてしまった「男女共同参画基本法」によるフェミニズムの横行。

ジェンダーフリー教育による家庭崩壊。「追悼懇」の存在等々、現在の政府与党 の中心的人物にも今だ梅毒の後遺症が尾骶骨に残っているのである。最早、頼むにたらずの感を深くするものあり。

産経新聞平成14年5月5日付「正論」でクライン孝子氏は、「今、若者達にこれ以上大人達に任せておけぬとばかり、政治分野で斬新な革命姿勢を打出し立ち上がり始めており、あくまでも国際的な見地に立って世界を直視し日本の行くべき道を探り国際的に通用する” 日本起し”を行うという動きがある」と述べている。

堺屋太一氏と稲盛和夫氏の対談においても、日本の現状を「衰亡の危機」ととらえ、現状打破の為には「新しくかたちを変える」「新しく気持ちを変える」、今こそ創造的破壊の時、目覚めよ若人よとの発言あり。

この際一から出直し、新規蒔き直しの発想で、憲法も教育基本法も改正ではなく廃棄し、現状を踏まえ将来を見越し、新しい発想で作り直すのが早道と考える。改憲議論を始めるまでに二年、議論始めて何年かの小田原評定では国民はうんざりする。

時あたかも新聞紙上で司馬遼太郎記念館の天井に坂本竜馬に似たシミが出現したとある。平成の竜馬出現の予兆であって欲しい。


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